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豊川稲荷
愛知県豊川市
豊川稲荷は、妙巌寺の境内に鎮守として祀られた「豊川だ枳尼真天」(だきにしんてん)の通称です。およそ、700年前の室町時代に 開創され、今川義元、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、大岡越前守忠相、渡辺崋山などの武人、文人達の信仰を集めました。 さらに、江戸時代には、庶民の間で商売繁盛、家内安全、福徳開運の神として全国に信仰が広まりました。境内は、 11万u余りの面積の中に、総門、山門、法堂、本殿、奥の院等大小100余棟のらか伽藍建物が配置されています。
お稲荷さんを祀った本殿は、間口18m、奥行38m、高さ30mの総欅造りで、昭和5年の完成まで20数年の歳月がかかりました。 その豪壮な建築美は、全国無比の木造建築ちいわれ、大きくて被いかぶさるような偉容には思わず手を合わせてしまいます。 京都の伏見稲荷、佐賀の祐徳稲荷とともに日本三大稲荷とされ、年間数百万人の参拝者が訪れます。
奥の院は、文化十一年(1814年)の建築で、旧本殿の内陣の建物を奥の院の本殿とし、旧本殿の拝殿を奥の院の拝殿にし、 大本殿の新築にともなってここに移築された。この建物は祭典の行事が行われる霊殿で信者の諸人が至心を凝らして参拝し 読経礼拝される。
拝殿の諸処に見られる種々の彫刻は名匠諏訪ノ和四郎の一代の傑作といわれている。
景雲門は、安政5年(1858年)の建物で旧奥の院の拝殿であったが、昭和五年、大本殿の落慶にあたり、ここに移築して、 奥の院参詣の門となった。この門も名匠諏訪ノ和四朗の優れた彫刻を見ることが出来る。