秋葉山本宮社殿
私達の遠い祖先は、中天高く吹き出た火山の火に、また雨雲を引き裂くような稲妻から、
強風に煽られた大木の摩擦から起こる原始林に燃え立つ火に、恐ろしい火を発見しましたが、
やがてその火を用いる様になりました。それは闇をも照らす火、囲炉裏を囲んで一家団欒する火、
煮炊きする火となって、人間生活にはなくてはならないものとなってまいりました。
雄大な神秘をもつ火は、古代生活の中で最も神聖なものとして火の祭を尊びました。
人々には、いろいろな罪穢れが知らず知らずに起こるものであります。
これを祓い清めて明るき清き真の心にたちかえった時に、初めて神に通じるものであり、
恩頼が戴かれるものであります。中でも一番強い祓いは火でお祓いするのであるといわれます。
寒い冬の季節を耐え忍ぶ人々は、一日も早く野山に草木の芽吹くのを待ち望んで火を焚き、
その力によってうららかな春の日差しを迎えようと神の祭りが行われます。こうして、
古くから行われてまいりました秋葉の火まつりは、第一に火災焼亡の危急を免れ、
第二に洪水波没の危急を免れ、第三に諸厄諸病の難を免れ給うと、多くの人々の願いをこめて、
三人の神職によってそれぞれ弓の舞劔の舞・火の舞の三舞が、各々秘伝を以て奏されます。
(秋葉山のHPより引用させていただきました。)